スマートシティの造り方002:ポートランドってどんなふうに住みやすいの?

さて連載2回目になりました。
前回はスマートシティの全体的な概要についてお話させていただきました。
今回はポートランドが一体どれだけ住みやすいのかということについて、
コンパクトシティ計画、公共交通機関整備の徹底という2つの特徴を挙げてお話していきたいと思います。

1つ目の特徴は、ポートランドが「コンパクトシティ」と呼ばれる都市計画に秘密が隠されています!

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ポートランドの地域的都市成長戦略は、中心地を発達させ、排気ガスの主な原因である車をなるべく利用しないで生活できる街づくりを徹底させています。
お店や学校などの施設間を徒歩20分以内で行き来のできるように中心地を発達させたポートランドは別名「20分の街」とも呼ばれています。

1979年にオレゴン州で都市成長境界線(Urban Growth Boundary)が制定されました。
これは都市と田舎を分けるために作られたものです。
人口に合わせたコンパクトかつ住みやすい都市計画と、自然保護と農業発達を都市の外で推奨させていることで、住みやすさと環境保護両方を叶えているんですね。

そしてもう1つの特徴が、公共交通機関の整備。
ポートランドにはバスの他にMAX、ストリートカー(Street Car)と呼ばれる路面電車があります。

(実は私、こういう電車を見る機会がなかったので、初めてポートランドに来たときは新鮮すぎてテンションあがっていました。(笑))
この2つがポートランド市内をこのように走っています。

noren mimi smartcity002

赤、青、黄色、緑の線がMAX、そしてゾーン1の中に通ってる黄土色の線がストリートカーです。

ポートランド国際空港からダウンタウンまで、MAXで約40分で行けるんだからそりゃあ便利ですよね!

トライメット(TriMet)と呼ばれる交通局がこのMAXとストリートカー、そしてバスを運行させています。

そもそもなんでこんな小さい街なのに、交通機関が整ってるの?
そりゃあ移動するに便利だからあって困らないけどさあ、と思う方もいるんじゃないかと。

しかしちゃんとそこには、ポートランド都市計画を進める上での狙いがあるんです。

ひとつは車の必要性を減らし、排気ガス排出量を減らすため。
アメリカ全国でも環境保護への関心は高くなっており、そのなかでも主な交通手段として利用されている車の排気ガス量削減に対しては問題視されています。
ポートランドがあるオレゴン州も自然や環境を考慮に入れた都市計画を進めてきました。
公共交通機関の発達は人々の生活の快適さを保持しながら、車利用を減らし温室効果ガス排出の削減を狙えます。

その成果として、1990年から2005年の15年間で公共交通機関の利用者は80%増加したと言われています!

そしてこの公共交通機関を整備し車の利用者を減らすことによって、歩行者や自転車の道路を確保することができます。
歩行者、自転車や車との事故を最小限に抑えられるような道路整備も公共交通機関の整備と深くつながっているおかげで、ポートランドの自転車利用率は他と比べ多く、「自転車の街」としても有名なんです。

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ポートランドの公共交通機関はきちんと環境へ配慮しながらも私たちの生活が不便にならないようなプランニングを行っているんですね。(いやーすごいよね。)

連載を通じて実際にどうやって都市計画を進めているのかについても、詳しく話していきますのでお見逃しなく!

次回は誰がそんな街づくりを行っているのか、というテーマについてお話していきたいと思います!

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