フリーで工場見学&飲み放題!オレゴン・クラフトビールの祭典Zwickelmania その1「HUB」

※2017年6月9日一部修正

 

バレンタインにフリーだって? 気にすんな。俺たちはフリーのビールを仕込んで待ってるぜ。そんなブルワーたちの男気あふれるクラフトビールの祭典Zwickelmania(ズィッケルマニア)。毎年バレンタインデーに開催されてて、オレゴン中の110を超えるブルワリーで工場見学ツアーに参加したり、サンプルビールを飲み歩いたりできる。しかも全部フリー!予約とかもいらない。

そんなステキすぎるイベントなのに、意外にも認知度はそれほどでもなく、知る人ぞ知る存在って感じ。Zwickelmaniaに参加したなら、もうコアなオレゴンビール通と言っていいかもしれない。

P1

イベント名になってるZwickelってのはコレ。ビールタンクの蛇口のこと。たぶんドイツ語だ。

今回訪ねたのはサウスイースト・ポートランドにあるHopworks Urban Brewery、Portland U-Brew、13 Virtues Brewing、Alameda Brewing、Gigantic Brewingの5つのブルワリー。

P2

一次会に向かったのはHopworks Urban Brewery(ホップワークス・アーバン・ブルワリー)、通称HUB(ハブ)。日本にあるブリティッシュ風パブ・チェーンのHUBとは関係ない。サウスイースト有数の幹線道路 パウエル大通り(Powell Boulevard)沿いにあって、ダウンタウンからはバスで20分くらい。ものすごく広い専用駐車場も完備してる。

P3

エントランスでさっそくふるまわれるフリーのビール。ホップの匂いを嗅いでいるのは、今回Zwickelmaniaの案内役を務めてくれたジョンさん。このビールの銘柄は「NON STOP HEF HOP」で種類はWheat Beer、いわゆる白ビール。オレゴンのクラフトビールは味もアルコール度数も濃いものが多いけど、このNON STOP HEF HOPはライトな口当たりで、アルコール度数も3.9%と控えめ。日本のビールに近い感じで枝豆とか欲しくなる。一杯目には絶妙のチョイス。さすが、わかってらっしゃる。

P4

フリーのピザもふるまわれてたりして、なんかもう至れり尽くせり。

特に何かを言われるわけでもなく、なんとなく列に並んでいると、ほどなくしてブルワリーの中へ案内された。

P5-top

中でもふるまわれるフリーのビール。おかわりだってし放題。ここでは何飲んだか忘れたけど、たぶんIPAだったと思う。

ああ、そうだ。ポートランドに来てからIPA(アイ・ピー・エー)があまりにポピュラーなんで普通にスルーしてしまいそうになったけど、日本ではあまり馴染みのないビールの種類だと思う。じっさいぼくもこっちに来るまで知らなかった。

IPAはIndia Pale Ale(インディア・ペール・エール)の略。強いホップの風味から来るフルーティーな苦味が特徴。例えるならグレープフルーツみたいな感じ。アルコール度数はけっこう高め。ぼくは初めてコレ飲んだ時からすっかりハマってしまった。

ポートランドに来てビール飲もうにも、銘柄いっぱいありすぎて決められないって人は多いと思う。そんな時は、とりあえず「IPA」と名前の付くものを頼んでおけば、まずハズレはないと思う。ちなみに、昔イギリスからインドにこのタイプのビールを輸出してたことが命名の由来。今となってはインドは特に関係ない。

P6

しばらくすると解説員のお兄さんが現れて工場見学ツアーがスタート。もちろん、これもフリー。

「オレゴンがうまいビールで有名になったのは決して偶然じゃないんだ」と兄さんは言う。

パシフィック・ノースウェスト(アメリカ西海岸の北の方ってことね)ではビールの原料になる大麦が採れる。世界的に評価の高いホップの産地でもある。アメリカでも数少ない酵母の生産者もいる。そして、ここいらの水はビールにぴったりの軟水、といい条件がそろってるんだって。

HUBでは原料もオーガニックにこだわっていて、「オーガニック・ラベルの認定は受けてないけど、原料のほとんどはオーガニックだよ」と兄さんは言う。

麦とかの搾りかすはOrganic Valley(オーガニック農家が所属する団体)の畜産農家に送られて、牛の飼料としてリサイクルされてる。そして、そこで採れたミルクはHUBのレストランで使われてる。2013年は、搾りかすの98.6%に当たる650トンのリサイクルを達成したとか。

エコいなあ。すごくエコい。

ここのタンクで作っているのは“wort”(日本語で言うと“麦汁”)という、すりつぶした大麦とお湯を混ぜた汁。まだビールになる前の液体。この後さらにホップを加えて煮たりした後、酵母を加えたら発酵スタート。20℃くらいの室温で5日間くらい発酵させたらビールの出来上がり。

「ブルワーは麦汁をつくり、ビールは酵母がつくる」というのは、ビール生産者の間で有名な格言なんだそうな。

P7

ここは出来上がったビールを貯蔵しておく冷蔵室。タンクから延びるチューブは階上のレストランのビールサーバーに直結してる。なにげにスゴい。ここでも、タンクのチューブから直接ビールがふるまわれてた。ここで飲んだのは、レッド・エール、だったと思う、たぶん。

と、こんな感じで一次会はお開き。でも、あと4件ハシゴするから。続編をお楽しみに。

P8

クールなステッカーももらえるよ! キッズがステッカーの補充をヘルプ中。

Zwickelmania

time 毎年バレンタインデーの11am – 4pm に開催

web WEBサイト

開催されるブルワリーは点在しているのでWEBサイトにてご確認願います

Hopworks Urban Brewery

place 2944 SE Powell Blvd, Portland

time 日 – 木 : 11am – 11 pm, 金 – 土 : 11am – midnight

web WEBサイト

TEL:503-232-4677

Share This By

NorenPortlandは数十人のメンバーにより、運営されている有志団体です。
こちらの記事に関するご意見、ご感想、「情報が古くなっている」などのご報告は下記のフォームより受け付けております。

Popular Articles

チップは、いつ、いくら払うべきなのか。アメリカに来た日本人がまず戸惑う場面のひとつだと思う。日本ではどこに行っても素晴らしいサービスが受けられるし、みんなそれは当たり前のことだと思ってる。だから、サービスの対価として”追加料金”を支払うチップの文化は、日本人にとっては不当に映るかもしれない。けれど、アメリカと日本の文化...

汁に浸った麺類が食べたい。飲んだ後は特に。飲んだ後のラーメン、いわゆるシメラーは至福の瞬間だけど、飲んだ翌朝に食べる、うどんやそばも体に沁みる。ポートランドにはラーメン屋もまだまだ少ないし、そば屋なんてそもそも無い。その代わり、たくさんあるのは、タイ、ベトナム、中華といったアジアン・レストラン。ポートランドの美味しい汁...

海のミルク。この言葉の響きに艶めかしさを感じ続けて生きてきた。どうしてだろう。「海」も「ミルク」もいたって普通の言葉なのに。そう言えば「素人」や「人妻」も、いたって普通の言葉のはずなのに、Googleの予測検索にも出てこないのはどうしてだろう? いや、どうしてだろう、とか言っておきながら、ぼくはその答えを知ってい...

Meet Akiko Shiba, a Japanese winemaker who has taken a brave step and started making wine in Oregon. (We introduced her winery at a Noren event in Tokyo.) Sh...

ポートランドはお酒の街。ビールとワインはつとに有名だけど、サイダーも外せない。日本でサイダーと言ったら三ツ矢サイダーのインパクトが強すぎるからか、フランス語読みのシードルという名前の方が知られてるかもしれない。アメリカでサイダーと言ったらリンゴ酒のこと。アルコール入ってないリンゴジュースのこともサイダーと呼ぶから、区別...

みなさんこちらの商品を見たことがありませんか?? はい、ティラムックチーズ!! 日本でもちょこちょこ見ますよね。コストコとかかな?? 今回は少しだけポートランドから離れますが、このチーズを生み出している工場に行ってみたのでプチリポートです。     Tillamo...

こんにちは。春になって日中はだいぶ暖かく感じられるようになってきましたね!   今回紹介するのは、「ポートランドのこと」を知ることができる、東京のイベントについてです。 4月12日から18日まで、東京、銀座の松屋にて「FINE GINZA MARKET」というイベントが開催されています。なんでも...

日本ではとっても高価な”あの草”が、オレゴンではとっても安い。ぼくも大好きな、あの草が。心配しないで。あの草は合法だから。あの草を使えばラブ&ピースでハッピーになれる。そう、今回はそういう意味でのハッピーアワー。どうやってあの草を入手するか、そしてどうやって使うかを説明しよう。 まずぼくは日本での末端価格...

飲んだ帰りをラーメンで締めくくりたい人にとってポートランドは不便なところ。最近は新しいラーメン屋がどんどん開店してるけど、ほとんど9時前には店じまい。物足りなくて、帰宅後にインスタント麺を湯がいた夜は数え切れない。 そんな「眠らなくない街」ポートランドで深夜2時まで営業してるのがNORANEKO(のらねこ...

Have a nice day!

外が雨なら出かけよう、
ポートランドの魅力を伝える
WEBマガジン