フリーで工場見学&飲み放題!オレゴン・クラフトビールの祭典Zwickelmania その1「HUB」

バレンタインにフリーだって? 気にすんな。俺たちはフリーのビールを仕込んで待ってるぜ。そんなブルワーたちの男気あふれるクラフトビールの祭典Zwickelmania(ズィッケルマニア)。毎年バレンタインデーに開催されてて、オレゴン中の110を超えるブルワリーで工場見学ツアーに参加したり、サンプルビールを飲み歩いたりできる。しかも全部フリー!予約とかもいらない。

そんなステキすぎるイベントなのに、意外にも認知度はそれほどでもなく、知る人ぞ知る存在って感じ。Zwickelmaniaに参加したなら、もうコアなオレゴンビール通と言っていいかもしれない。

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イベント名になってるZwickelってのはコレ。ビールタンクの蛇口のこと。たぶんドイツ語だ。

今回訪ねたのはサウスイースト・ポートランドにあるHopworks Urban Brewery、Portland U-Brew、13 Virtues Brewing、Alameda Brewing、Gigantic Brewingの5つのブルワリー。ダウンタウンエリアは混みそう、駐車場探しに苦労しそう、でもサウスイーストならダウンタウンからもわりと近くて、車も駐めやすそうというのがチョイスの理由。これは正解だった。

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一次会に向かったのはHopworks Urban Brewery(ホップワークス・アーバン・ブルワリー)、通称HUB(ハブ)。日本にあるブリティッシュ風パブ・チェーンのHUBとは関係ない。サウスイースト有数の幹線道路 パウエル大通り(Powell Boulevard)沿いにあって、ダウンタウンからはバスで20分くらい。ものすごく広い専用駐車場も完備してるから、車で来ても駐車場探しに困らない。

ところで。アメリカでの飲酒運転の基準は血中アルコール濃度0.08%以上。日本は0.03%で酒気帯び運転になるから、アメリカって激甘。0.08%なんて日本じゃ即免許取り消しのレベルだから。

あ、でも飲酒運転は ダメ。ゼッタイ。だからね!

HUBに到着したのは12時頃。すでにけっこう人が来てたけど、大混雑ってほどじゃない。駐車場も広いので、車もすんなり駐められた。

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エントランスでさっそくふるまわれるフリーのビール。ホップの匂いを嗅いでいるのは、今回Zwickelmaniaの案内役を務めてくれたジョンさん。このビールの銘柄は「NON STOP HEF HOP」で種類はWheat Beer、いわゆる白ビール。オレゴンのクラフトビールは味もアルコール度数も濃いものが多いけど、このNON STOP HEF HOPはライトな口当たりで、アルコール度数も3.9%と控えめ。日本のビールに近い感じで枝豆とか欲しくなる。一杯目には絶妙のチョイス。さすが、わかってらっしゃる。

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フリーのピザもふるまわれてたりして、なんかもう至れり尽くせり。

特に何かを言われるわけでもなく、なんとなく列に並んでいると、ほどなくしてブルワリーの中へ案内された。

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中でもふるまわれるフリーのビール。おかわりだってし放題。ここでは何飲んだか忘れたけど、たぶんIPAだったと思う。

ああ、そうだ。ポートランドに来てからIPA(アイ・ピー・エー)があまりにポピュラーなんで普通にスルーしてしまいそうになったけど、日本ではあまり馴染みのないビールの種類だと思う。じっさいぼくもこっちに来るまで知らなかった。

IPAはIndia Pale Ale(インディア・ペール・エール)の略。強いホップの風味から来るフルーティーな苦味が特徴。例えるならグレープフルーツみたいな感じ。アルコール度数はけっこう高め。ぼくは初めてコレ飲んだ時からすっかりハマってしまった。

ポートランドに来てビール飲もうにも、銘柄いっぱいありすぎて決められないって人は多いと思う。そんな時は、とりあえず「IPA」と名前の付くものを頼んでおけば、まずハズレはないと思う。ちなみに、昔イギリスからインドにこのタイプのビールを輸出してたことが命名の由来。今となってはインドは特に関係ない。

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しばらくすると解説員のお兄さんが現れて工場見学ツアーがスタート。もちろん、これもフリー。

「オレゴンがうまいビールで有名になったのは決して偶然じゃないんだ」と兄さんは言う。

パシフィック・ノースウェスト(アメリカ西海岸の北の方ってことね)ではビールの原料になる大麦が採れる。世界的に評価の高いホップの産地でもある。アメリカでも数少ない酵母の生産者もいる。そして、ここいらの水はビールにぴったりの軟水、といい条件がそろってるんだって。

HUBでは原料もオーガニックにこだわっていて、「オーガニック・ラベルの認定は受けてないけど、原料のほとんどはオーガニックだよ」と兄さんは言う。

麦とかの搾りかすはOrganic Valley(オーガニック農家が所属する団体)の畜産農家に送られて、牛の飼料としてリサイクルされてる。そして、そこで採れたミルクはHUBのレストランで使われてる。2013年は、搾りかすの98.6%に当たる650トンのリサイクルを達成したとか。

エコいなあ。すごくエコい。

ここのタンクで作っているのは“wort”(日本語で言うと“麦汁”)という、すりつぶした大麦とお湯を混ぜた汁。まだビールになる前の液体。この後さらにホップを加えて煮たりした後、酵母を加えたら発酵スタート。20℃くらいの室温で5日間くらい発酵させたらビールの出来上がり。

「ブルワーは麦汁をつくり、ビールは酵母がつくる」というのは、ビール生産者の間で有名な格言なんだそうな。

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ここは出来上がったビールを貯蔵しておく冷蔵室。タンクから延びるチューブは階上のレストランのビールサーバーに直結してる。なにげにスゴい。ここでも、タンクのチューブから直接ビールがふるまわれてた。ここで飲んだのは、レッド・エール、だったと思う、たぶん。

と、こんな感じで一次会はお開き。でも、あと4件ハシゴするから。続編をお楽しみに。

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Zwickelmania

time 毎年バレンタインデーの11am – 4pm に開催

web WEBサイト

開催されるブルワリーは点在しているのでWEBサイトにてご確認願います

Hopworks Urban Brewery

place 2944 SE Powell Blvd, Portland

time 日 – 木 : 11am – 11 pm, 金 – 土 : 11am – midnight

web WEBサイト

TEL:503-232-4677

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