“Your Dog Needs a Bow Tie” リメイクのボウタイで、オレゴンの原野を救う

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ポートランドに引っ越してきて間もない10月のことだ。Farmers Market でグロサリーショッピングをしていると、バスケットをぶら下げ、買い物客に小さく手を振る奇抜なファッションのお兄さんが視界に飛び込んできた。どうやら犬用のボウタイを売っているらしい。それにしても、なぜこんな格好で…?以来見かけるたびに気になっていた彼に、思い切ってインタビューを申し込むと、快くOKが!さっそくNorth Eastにあるカフェ、GOOD COFFEEで会うことになった。

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ジョシュア・フォースさんは、犬用のボウタイのブランド、Your Dog Needs a Bow Tieのファウンダーだ。妹がくれたというミシンを使って、1点ずつ犬用のボウタイを手づくりしている 。
インタビューにあたり、まずYour Dog Needs a Bow Tieの始まりについて聞いてみた。
 
「ボウタイを作って売り始めたのは1年位前のこと。それまでは勤め人だったんだけど、新しい仕事がしたいと思った時に、またレジュメを準備したり、インタビューを受けたりするのも大変だな、それなら自分で何かやってみようかなって思ったんだ。それで、自分で何か作って売るなら、道端で売ることから始められて、持ち運びしやすくて、じゃあ犬用のボウタイはどうかなって思いついたんだ」

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「路上でボウタイを売るときは、このバスケットを使うんだけど、4ドルで買ったものを自分でカスタマイズして、肩掛けになるようにしてあるんだ。ストラップのステッチも自分で入れた。1年間ずっと使ってるけど、 軽いし丈夫で、スケボーで移動しているときにこけたりもしたけど、全然壊れないんだよ」

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Your Dog Needs a Bow Tieのボウタイの魅力は、そのカラフルでポップな柄。実は、どれも必要なくなってしまった布を使ったものなんだそう。

「リボン用の布は、着なくなった洋服とか、いらない布をもらったり、 売れ残って処分されているものを使ったりもする。 形崩れしないように芯を入るんだけど、始めは、手芸店で売っているベルトの芯を使っていたんだ。でも、あるときそれを買うお金がなくて、何か使えるものがないか探していたら、友達がソーダの容器とかどう?って言ったんだ。」

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「そこからいろいろ試して牛乳の容器を使うようになった。でも家ではそんなにたくさんの牛乳は飲まないから、今では近所のNEW SEASONS MARKETや、毎日コーヒーを飲みに来るGOOD COFFEEから容器をもらってるんだ。容器をこんな風にカットして芯にするんだけど、実はそれぞれ手書きでポジティブなメッセージが書いてある。布を剥がさないと見えないけどね」

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ジョシュアさんにとって大事なことは、より多くのお金を稼いで自分の手元に残すことではなく、手に入れたお金を世の中に還元していくことだ。

「ボウタイを作って販売するうちに、この仕事で得たお金を何か役に立つことに使いたいと考えるようになった。もともと自然とか原野が好きだったから、オレゴンの南東部にあるOwyhee Canyonlandsの保護活動に、売上の一部を寄付することにしたんだ。今年の9月までに、Your Dog Needs a Bow Tie から5,000ドルの寄付を目標としてるよ。」

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「お客さんと話していると、どんなに自分の犬を可愛がっているかがよくわかる。皆自分の犬に何かしてあげたいと思って、ボウタイを買う。そういう自分の犬への個人的な愛情から使ったお金が、自然や野生生物を保護するために使われることで、もっと大きなものに繋がっていくといいなと思うよ」

お金はあるに越したことではないけど、それほど重要なことじゃない。 必要なものが無ければ自分で工夫して、作ったりすればいいしね、とジョシュアさんは言う。彼のユニークなファッションにも、このDIY精神が発揮されている。

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「ボウタイを売るときは、少しドレスアップしてるけど、いつもこういうファッションだよ。これまで、洋服に散財するほどたっぷりお金があったこともなかったし、いつも安いものやもらったもの、あるものに自分で手を加えて着てる。今日のこのピンクの服は無料で、ベストはペルーの民芸品で10ドルだったものに、自分でミッキーマウスの形をした島の生地を背中に縫い付けた。パンツはGoodwill(アメリカ西海岸に展開するリサイクルショップ)でずいぶん前に買ったもの。靴下はとにかくたくさん持ってる。ガールフレンドの家族も、僕の両親も、クリスマスに何をあげるべきかがわからないって、毎年靴下をくれるからね。頭につけてるリボンは、僕の父が送ってくれた生地で作ったよ。このバッグも自分で作ったんだ」

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まさにポートランダーと言いたくなるような、自由奔放でクリエイティビティあふれるジョシュアさんだが、実はアメリカ東海岸の出身で、これまでフィラデルフィア、マイアミ、シカゴ、LA、アルバカーキなど色々な土地に住んだことがあるという。そんな彼にとって、ポートランドの印象はどんなものなのだろうか。

「これまで住んできたどの街も、それぞれに魅力があったけど、ポートランドのいいところは、自分で面白いことを思いついたら、実際に何か始める人が多いところかな。ポートランドの人たちを一言で表すなら、“a bunch of dreamers(夢想家ばっかり)!”。でも、皆もっと自分でいろいろ作ってみるべきだと思う。だって、ものづくりは自分を表現するいちばん簡単な方法だからね。もしも、自作のヘンテコな服を、 友達に『何それ?』って言われたとしても、 自分で作ったものを着てるっていう満足感があるしね」

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Owyhee Canyonlandsに無事5,000ドルを寄付したら、次は何をするつもり?と尋ねると、彼はバスケットの中から何やら取り出して見せてくれた。
「2年前の8月に、友人たちとバイクで旅行にいってキャンプをしたんだ。ビーチのすぐ側まで林が広がっていて、星が信じられないくらい綺麗で、すごくいい夜だったんだけど、そのときアーティストになろうって決めたんだ。Your Dog Needs a Bow Tieも、もちろんボウタイを売ってるから、そういう意味ではビジネスなんだけど、それだけの括りでは考えたくない。ものを作っているということが大事で、他にも新しいものを作ってみたいな。これは、プラスチックのダイヤモンドのリングと、1ドル札と、 YES の缶バッジで作った作品で、”a Broken American Dream”っていうタイトルなんだ」

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正直なところ、凡人の私には、なぜそれが”a Broken American Dream”なのかさっぱり分からなかったが、ジョシュアさんは嬉しそうにその他にも色々なアイデアを語ってくれた。その話に耳を傾けていると、こちらまで何か面白いことを始めよう、作ってみようという気持ちがムクムク湧いてくるから不思議だ。

そんな彼の作るボウタイは、全サイズ14ドル。ベルクロで首輪に装着できるデザインで、愛犬のお土産にもぴったりなので、ぜひ手にとってみてほしい。毎週土曜日に行われているPortland State University でのFarmers Marketや、 SE Hawthorne BlvdにあるNEW SEASONS MARKETで本人が不定期で路上販売を行っているほか、市内のペットショップやウェブサイトでも販売されている。詳細はYour Dog Needs a Bow Tieウェブサイトにて。

Your Dog Needs a Bow Tie

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