• ズンバ インストラクター

  • Kaoru Metzler

  • INTERVIEW

  • Writer Motoko

  • Photographer Motoko

  • Editor Ryoma

「笑顔でいる時間を多く持ちたい」 ポートランドで大人気の日本人インストラクター

ズンバは、サルサ,メレンゲ等のラテンスタイルとフラメンコ,レゲトン,ヒップホップ,ベリーダンス等のダンススタイルを融合させた、賑やかでダイナミックなカーディオダンスエクササイズです。
テンポのいい音楽にのって思いきり体を動かし、新しいステップを覚えるのは本当に楽しいひとときです。
今回は「のれんポートランド」のライター Motoko がクラスを取っているズンバのインストラクター、メツラー薫さんにお話をうかがいます。小柄な薫さんですが、いつもパワフルな動きで指導されており、そのパワーがどこから来ているのか秘密に迫りました。
 
Interview & Photos by Motoko, Edited by Ryoma

「ズンバは誰でも楽しめる」

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ラテン系の音楽とダンスを融合させたエクササイズとして人気のズンバ(Zumba)のインストラクターをされていますが、まず、ズンバはどんな人に向いていますか?

年齢、性別関係なく誰でも入っていけます。ダンスをやったことのない人でも。
ズンバの魅力は何と言っても、パーティみたいに踊っているうちに全身運動が出来る事です。1時間なんてあっという間ですよ。
それからズンバは「インターバルトレーニング」(Interval training)なので、脂肪燃焼も抜群にいいんです。ズンバをしてから痩せたという人は沢山いらっしゃいます。
年配の方も「まさか自分にもできるとは思わなかった」と言われますね。
踊るときは周りの目を気にしないこと。とにかく楽しむことです!

ズンバのインストラクターはそれぞれ持ち味が違うので、そこもまたズンバの魅力です。いろんなインストラクターのクラスを取ってみて下さい。どんなクラスでもそうですが、数回クラスに参加してみないとその良さや楽しさが分からないと思うので、できれば5回くらいはレッスンを受けてみて、続けるかどうか決めてほしいです。

 

クラスには70代の方も参加されていますね。向いていない人、というのは?

向いていない人と言うよりも、既に膝の調子が悪い方はできれば医師に診てもらって、無理しないようにしてほしいです。インストラクターの動きを全て真似る必要はありません。自分が出来る範囲内の動きで、基本的にはずっと足踏みしていてもOKなくらいです。
クラスでは、ケガをしないコツを時々指導するようにしています。自分の体の声を聴きながら動き、もし鏡があるなら、自分の動きを時々チェックするのも大事だと思います。
また、もしも「ズンバは自分にはハイインパクト過ぎるし、テンポも速過ぎてついていけない」と言う方には’Zumba Gold’という、もっと簡単な振り付けとステップで、ローインパクトのクラスもあります。

 

踊るときの服装や靴は?

汗をかくので、動きやすい恰好で。もしズンバウェアに興味があるなら、Zumba.com のホームページで購入できます。
靴はヒールがないものを。履きなれた運動靴で充分です。足の裏のアーチをサポートしていて、クッション性があるもの。靴を試着するときはジャンプしたり歩き回ったりして、納得できるものを購入して下さい。
実は靴下も結構重要なんですよ。薄手の物は避けましょう。質の良い、運動に適した物を履くのが大事です。

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「突然の悲報が、ズンバを教える転機に。」

 

薫さんがズンバを始めたきっかけをおしえて下さい

日本では子育ての傍ら、他のお母さんたちとエアロビクスをやっていました。体を動かすのが好きだったんです。
99年にポートランドに越して来た当初は、右も左も分からずにプチ鬱状態でした。最初の2年くらいは運動も何もせず悶々と生活していました。でも娘達が地元のリクレーションセンターでヒップホップのレッスンを受ける事になり、それをキッカケに私もウォーキングから始めてジョギングを始めました。ある程度体力がついたところで、昔から習いたかったヒップホップのレッスンを生まれて初めて受ける事になりました。
当時はすっかりヒップホップにはまって、夜自宅の窓ガラスに映る姿を鏡代わりに、365日毎日練習していました。

ズンバは友人に勧められて行った2008年1月のワークショップで初めて接して、それからインストラクターの資格を取りました。でもレッスン自体を全く受けた事がなかったので、最初はその友人が教えるクラスをとって学び、半年後くらいに、やっと自分のクラスを受け持つことになりました。それから現在に至っています。

 

現在かなりの数のレッスンをこなしてらっしゃいますが、このように教えることになったのは?

2006年に仕事中の事故で主人が突然亡くなり、働く必要が出てきたのです。ヒップホップのクラス等、週に2,3クラスは教えてはいましたが、基本的にはそれまで専業主婦でした。自分にできる事を必死になってやっているうちに、だんだんクラスの数が増えてきて、サポートしてくださる生徒さん達の数も増え、現在に至っています。

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アメリカでダンスインストラクターをやってみたいと憧れている人もいると思いますが、教え始めた当初、生徒集めや会場の確保は大変でしたか?

私の場合は、最寄りのリクレーションセンターが主催する中学生のアフタースクール・プログラムがヒップホップを教えるキッカケとなりました。
リクレーションセンターでのクラスを受け持つようになり、そして自分のために通っていたフィットネスクラブでもクラスを受け持つようになって十数年が経ち、現在に至ります。
最近ようやく私のニックネーム(旧姓が木本なのでKimo)を聞くと、「聞いたことがある!」と言ってくださる方達が多くなりましたが、それは私が飽きもせずに(笑)とにかく辛抱強く、長く続けてきたからだと思います。

 

今までのズンバのクラスではインストラクターがクラスをキャンセルし、代わりの人が来ることも多かったのですが、薫さんはクラスをキャンセルすることがなく、いつも安定した指導をして下さいますね。

いくら教える力があっても、新しい土地で自分のクラスを立ち上げて行くのには時間がかかると思います。どこでもそうだと思いますが、やはり「コネ」は大事です。いろんな方達との信頼関係を築いていく中で、新しいクラスの話が舞い込んで来たり、思いがけないチャンスを与えられることもあります。
自分が好きなことを、誠意をもってコツコツ続けていくのが大事だと思います。

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ズンバは日本とアメリカでは認知度が違いますか?薫さんがズンバを始めた頃、アメリカでは今ほど知られていましたか?

日本でもズンバは結構流行っていると思います。ただこちらとは多少、レッスンのやり方、選曲方法や規則などが異なるようです。
私が2008年1月にインストラクターの資格を取得した当時は、ポートランドでのズンバの認知度は非常に低かったと思います。
ポートランドでは2009年の後半くらいからズンバがジワジワと力を発揮してきたようです。
そして2010年には「ズンバって何?」と言うと「え?知らないの??!!」という非難の目が向けられるほどになったと記憶しています(笑)。

 

薫さんのクラスは大人気で、生徒さんがひしめきあっていますよね。ズンバを通して伝えたいことは?

特に子育て中のお母さんたちはずっと家にいるとストレスがたまるので、週一回でもいいから自分のための時間を取って下さい。1時間でも息抜きの時間を取ることが大事なんです。
がんばっているお母さんたちがクラスを楽しみにして来てくれます。多少遅れても、今日は行きたくないなぁと思っても、30分でいいから来てほしいです。ズンバをして家に帰って、また生き生きとした、いいお母さんでいてほしい。

そして今、自分の体が動くことを活用しましょう。ズンバじゃなくてもいいんです。他にも色々と違うエクササイズのクラスがありますし、散歩でもなんでも、何か好きなことをみつけて体を動かすことを楽しんで下さい。

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「好きなものを探すのも人生の宿題。」

 

お子さんが4人いらっしゃるんですよね。子供さんたちもダンスを?

子供は一番上が今年31才。一番下が20才です。みんなヒップホップをやってました。
一番下の娘は現在ダンスカンパニーに所属しています。息子二人、娘二人なんですが、娘たちは二人とも地元のダンススタジオでレッスンしています。

 

アメリカ・ポートランドに住んでおられますが、小さなころから海外生活に興味がありましたか?

特に住みたいと考えていたわけじゃないです。中学生の頃は「ベイ・シティ・ローラーズ」(イギリスのロックバンド)が大好きで、メンバーと結婚したいと思ってましたけど(笑)。
18才くらいで夫と出会い、20才で結婚。アメリカ人で博多弁を話す夫と福岡で暮らしていましたが、上の子が高校1年、下が4才の時アメリカに引っ越して来ました。

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ポートランドのどういうところが好きですか?

自由な感じで、街や人のペースがゆったりしているのがいいですね。フィットネスのクラスも多いし。
それから何と言っても自然がすぐそこにある、というのも大きな魅力だと思います。海も山も近いので。特に、幾つもある滝を見に行った時は、いつも遠足で上っていた故郷(篠栗町)の山道を思い出して懐かしくなりました。

 

ポートランドの人は健康志向が強く、ジムに通う人が多いですよね。薫さんもいつもパワフルなダンスで元気いっぱいですが、何か気をつけていることは?

特に何かしているわけではないです。好きな物を食べますし。ジャンクフードもときどき食べますよ。
ヘンプ・シード(Hemp Seeds)を毎日大さじ2杯とるようにはしてますね。体力的に違いを感じます。
今は健康で、自分のしたいように体を動かせること、通常より多くのクラスを教えることができていることをありがたいと思っています。

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「のれん ポートランド」の読者で海外生活に憧れている人もいると思います。海外で英語を習得するためのアドバイスがありますか?

間違うことを怖れないことですね。間違ってあたりまえ。外国に住んでいるなら、家の中にこもってないで、どんどん外へ出て行きましょう。コーヒーショップや公園に座って、道行く人を眺めているだけでもいいんです。
そしてオープンマインドであること。日本との違いに戸惑っても、ここではこうなんだ、と受け入れるようにすることですね。

 

幸せだと感じる時間は?

去年孫が生まれて、ほんとに可愛くてしょうがないです。孫娘と過ごす時間は至福の時ですね。毎日でも一緒にいたいんですが、それはかなわぬ夢なので。
美味しいコーヒーと好きな小説があれば幸せです。
あとは、いつもコレオグラフィー(ダンスの振付)を考えたり、iTune や Youtubeで曲を探したりしています。これまでしてきたエアロビクスやヒップホップなどの動きや、他の人のコレオグラフィが私の「コレオの引き出し」に入っていて、そこから新しい動きのアイデアがわいてきます。

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薫さんのコレオグラフィは流れが本当によく考えられていますよね。そして、お子さんが4人というのもびっくりなんですが、お孫さんがいるというのはもっと驚きです。では、これまでの人生で経験できてよかったことを教えて下さい。

ひとつは、主人と結婚したことですね。二人のチームワークで子育てができたこと。
そして、主人からプロポーズされた時、“Yes!“と言ったこと。私の人生でベストの選択でした。

 

ご主人はとても大切な人だったのですね。じーんとしました。これからチャレンジしてみたいことはありますか?

ふだんひとりで踊っているので、パートナーと踊るタイプのダンスをしてみたいです。
何でも、好きじゃないと続かないじゃないですか。好きなものを探すのも人生の宿題ですよね。
年齢に関係なく、やってみたいことをやり、意外な自分を発見できたら素敵でしょ。

 

座右の銘、または生活の中で大切にしていることは?

“Don’t worry, be happy.” これは主人がよく言っていた言葉で、墓石にも刻まれているんですけど。泣いても笑っても同じ一日。笑顔でいる時間を多く持ちたいですね。

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メレンゲのステップ
メレンゲの基本ステップ「メレンゲマーチ」は、行進するように足踏みしながら、両手を胸の高さくらいで左右に振ります。ズンバの基本ステップの中では一番簡単なステップです。
もう少しレベルアップを図りたい、と思っていらっしゃる方は体重移動に注意してステップを練習してください。

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〔メレンゲマーチの体重移動〕

1. 右爪先が床に着く時は未だ左足に体重がかかっています。腰は左側にスイングした状態(あまりグッと突き出さない)。腕は右側に。そして踵を床に着けます。

2. 右踵が床に着く時に左から右へと体重移動させます。すると写真の様に、左爪先が床に、腕は左に、体重、腰は右へという図になります。

これを交互に繰り返すと、正しいメレンゲマーチとなります。

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〔正しいスクワットのしかた〕

1. 足は肩幅より大きく開く。

2. 膝が爪先より前に出ない事。(これは膝を曲げる動きの時に、いつも頭に置いておきましょう)

3. 体重は踵にかける。

4. 膝と爪先が同じ方向になっていますか?チェックしましょう。

5. 立ち上がる時も大切です。お尻をギュッと引き締めながらユックリと。

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毎月一回開かれる「90分のズンバ・パーティ」

毎月一回土曜日「90分のズンバ・パーティ(90mins Zumba Party)」を開いている。
誰でも参加自由。有料。クラスの場所とスケジュールはFacebook で要確認。

加えて、Portland と Beaverton 数ヶ所のジムで教えている。

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