• 日本語教師

  • Moe Takahashi Niemi

  • INTERVIEW

  • Writer Yuko

  • Editor ryoma

キラキラウーマンPDX『日本語が、自分の居場所をつくる手助けになるように』(Moeさん / 日本語教師)

ポートランドで輝く女性にスポットを当てる【キラキラウーマンPDX】連載企画!
第ニ弾は、ポートランド近郊の高校で日本語教師をしているMoe Takahashi Niemiさんを紹介します。

狭き門をくぐり抜け、ポートランドでアメリカ人の高校生に日本語を教えるもえさん。
もともとは英語教師を目指していた彼女が、日本語教師を志すきっかけとなった出来事は?
若くして海外で活躍する彼女に、その秘訣を伺ってきました。
 
Interview by Yuko,Edit by Ryoma

日本語教師に興味を持ったきっかけは、一人の教師との出会い

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Nまず、英語に興味を持ったきっかけを教えてもらえますか?

Moe英語は将来、きっと役に立つと信じていました。都内で育ったこともあり、街中やカフェで外国人に出会うことが多くて、国際化社会を肌で感じていたんだと思います。
勉強は好きではなかったんですが、英語の勉強だけは続けていました。もちろん、英語の勉強が好きだったというのもあります。

 

N日本語教師になろうと考えたのは、いつ頃からですか?

Moe大学三年生の頃です。そのとき、アメリカのミズーリ州に留学をしたんですが、育った都内の様子とはまるで違って…周りになにもない環境にカルチャーショックを受けました。
当時は英語でのコミュニケーションもままならない状態。自分には何ができるんだろうと、模索した時期でしたね。
その大学には日本人の先生がいて、その先生に相談したんです。すると、現地の学生への、日本語の授業のアシスタントをしてみないか、と提案されました。それが転機になりましたね。
私たちからしたら、英語は必須科目ですよね。でも、彼らは、私たち日本人しか話さない日本語に興味を持って、一生懸命に勉強をしている。日本人として、素直に嬉しかったです。

 

Nなるほど。英語で日本語を説明するのって、難しそうですね。

Moeはい、壁にも当たりました。彼らは、想像もつかないことをたくさん質問してきます。例えば、”は”と”が”の違いとか。それまで、そんなことを意識して使っていなかったので、うまく答えられないジレンマがありました。
そこから色々と勉強をはじめて…日本語を体系的に理解していくことに、楽しさを覚えていきました。
それまでは、好きな英語を生かして英語の先生になりたいと思っていたんですが、外国人に日本語を教えたいと考えるようになっていきましたね。

 

粘り強い努力の末、日本語教師の夢を実現

Nそれから日本語教師を志すように?

Moeはい、大学卒業後は大学院で勉強を続ける傍ら、日本語学校で講師の仕事をしていました。でも、やっぱり海外で日本語を教えたいと思いましたね。
日本に興味があるけれどまだ日本を知らない人たちに、日本語はもちろん、文化もあわせて伝えていきたかったんです。
ただ、日本語教師の道は狭き門なので、途中で諦めてしまったり、他の道に進んでいく友人もいました。でも私は絶対に日本語教師になるんだ! と思っていました。
元々頑固な性格で、一度決めたことを諦めることはどうしても出来なかったんです。

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N粘り強い努力の末、日本語教師という夢を叶えたんですね。授業ではどんなことに気をつけていますか?

Moeアメリカの高校に多いのですが、授業が90分と長いんですね。そのせいもあって、学生達の集中力を持続させるために、授業を工夫する必要があります。
私は、授業中に必ず1回は立たせるようにしています。歩き回って、すれ違った人と日本語でやり取りをしてもらったり。
アクティビティやゲーム的な要素を取り入れて、授業に飽きさせないようにしているんです。日本のCMやビデオも、面白がって観てくれますね。
彼らは、日本のアニメやゲーム、歴史、日本食から日本語に興味を持ってくれているので、授業中にそのような話も入れて、学生がモチベーションを保てるようにもしています。
高校生に日本語を教えるという経験を通して、私自身の『クリエイティビティ』な面も成長させることができました。

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日米の懸け橋として、ポートランドで日本語を教える日々

Nポートランドを選んだのはなぜですか?

Moe大学院を卒業した後、国際交流基金とローラシアン協会の共催プログラムのJ-LEAP(Japanese Language Education Assistant Program)に合格しました。
そこで、アメリカ国内の日本語教育支援を強化するための日本語教員として、オレゴン州レイク・オスウィーゴ(ポートランド近郊の都市)へ派遣されたんです。
現在はレイク・オスウィーゴ高校とレクリッジ高校という二つの高校で、日本語を教えています。ポートランドに配属されたのはラッキーでしたね(笑)
すごく住みやすいですよね。大きすぎず、小さすぎず、日本食も手に入る。休日はコーヒーを飲んで、のんびりお散歩をして、緑豊かな自然を満喫しています。山や海、滝を見に出かけることもありますよ。

 

Nそんなアメリカでの教師生活も、残すところあと1ヶ月程。今後はどのような活動をしていくのでしょうか。

MoeJ-LEAPプログラムの任期は2年間で、今年の6月に終了します。
今回の経験を通して、やっぱり私は教えることが好きで、楽しいということを実感しました。毎日学生から学ぶことも多く、やりがいもかなり大きい仕事です。
特に、高校生というまだ若い人たちに日本語を教えるということは、単純に言葉を教えるだけではなく、人間的な成長にも関わっていくことになります。
私が『英語を頑張って勉強したら、きっと将来役に立つ』と信じていたように、彼らにとって日本語を勉強するということが『自分を表現する手段や居場所になる』ような手助けを、今後もしていきたいと思っています。教員は楽しいですよ!

 

チャーミングな笑顔の裏に、彼女の芯の強さを感じることのできるインタビューでした。
今後も日米の懸け橋として、日本語を教えていくもえさんに期待です!

プロフィール

東京外国語大学大学院卒業。シアトルに住むアメリカ人のご主人と遠距離結婚をしながら、J-LEAP(Japanese Language Education Assistant Program)の日本語教員として、アメリカの高校で日本語を教える。

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