ブードゥー・ドーナツのキャット・ダディに聞く【後編】―どうしてあなたは猫オヤジ?

※2017年6月9日一部修正

 

ご存知ポートランドが誇るヘンテコ・ドーナツショップ「ブードゥー・ドーナツ」の名物オーナーの一人、その名もキャット・ダディにアレコレ聞いてみた。

ぶっ飛んだエピソードが盛りだくさんで一回に収まりきらず。後編では、キャット・ダディのニックネームの由来、アジア進出の狙いをまとめてみました。

インタビュー前編のブードゥー創業秘話も合わせてご覧ください。

もうイスで殴り合ってる場合じゃないなって思った

―どうしてニックネームが”キャット・ダディ”なの?

二十年来のビジネスパートナーのモニカが名付けたんだ。最初は僕個人のニックネームじゃなかったんだけどね。カジノタウンでタキシード着て、ビール飲んでる客に絡んだり、バンドに乱入したりする。「キャット・ダディがやってきた!」って決め台詞付きで。そんなことやったら面白いんじゃないか、みたいな話をしてたんだ。別に意味なんかないよ。トレースはそのアイデアをすごく気に入ってたなあ。

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そんな時に、僕にレスリングアナウンサーの仕事が舞い込んだんだ。レスリングと言っても、ちゃんとしたリングがあるようなものじゃない。バーのステージでやるんだ。Portland Organic Wrestlingっていう名前。YouTubeでも見れるよ。

そしてモニカは僕のリングネームを”キャット・ダディ”にしたんだ。それから、皆がその名前で呼ぶようになった。

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ブードゥー・ドーナツをオープンさせてからもリングアナは続けてた。マイクパフォーマンスでコマーシャルもしたよ。「金曜日にドーナツ早食いコンテストやるから、お前ら来いよ!!」ってね。

レスリングの会場はブードゥーのお店の近くだったから、試合が終わったら流し台で体を洗って着替えて、ドーナツ屋の仕事に向かうんだ。試合で毎回ビールまみれになるからね。

でも、2号店をオープンした頃から、ものすごく忙しくなってきたからね。もうイスで殴り合ってる場合じゃないなって思ってやめたんだ。といっても、楽しかったし、プロモーションにもなるから、スタッフと一緒にちょっと続けてたんだけどね。

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※写真はVoodoo Doughnut Too(2号店)

確かに僕のワイフは若いんだけどさ。

―キャット・ダディってどんな意味?

Urban Dictionary調べると分かるけど、「若い女の子が好きなオヤジ」って意味だよ。まあ、確かに僕のワイフは若いんだけどさ。でも8歳下だからね。そんなにおかしくもないよな。

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―猫好き?

いや、犬の方が好きだよ。でも、今飼ってる犬はどうも僕のことが好きじゃないらしい。今はワイフが飼い始めた猫もいるんだけどね。僕にとって初めての猫だけど、すごくナイスだ。だから、今では猫好きと言ってもいいかもしれないね。

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キャット・ダディはニックネームだけじゃなくビジネスネームにもしたんだ。Cat Daddy Incorporated. っていう社名で電話帳にも載せた。そしたら、一日に5件くらい、ペットケアの電話がかかってきたよ。

「うちの猫が病気なのよ、どうすればいいの?」「あー、申し訳ありません。うちはドーナツショップなんですよ」ってね。まあ、そういう勘違いを狙ってたところはあるけどね。そんな電話にもしっかりドーナツの営業はしたよ。

日本人にとって甘過ぎないようにしたいね

―どうしてアジア進出?

いろんな国からフランチャイズしたいって電話がかかってくるんだ。びっくりしたけど、マダガスカルからもあるんだ。しかも、何度も熱心にかかってくるんだよ。

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その中でも一番多いのがアジアからの電話だね。だから海外進出はまずアジアに決めたんだ。日本よりも台湾が先にオープンすることになったけど、これはたまたま契約が早くまとまったからだよ。

―日本人好みの味を考えてる?

もちろん。もし日本でオープンするなら砂糖の量を減らすことを考えてるよ。日本人にとって甘過ぎないようにしたいね。

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うちで一番人気のベーコンメープルバーが日本でもヒットしたら、すごくうれしいね。シンプル、クラシックなドーナツももちろん大事だけど、やっぱりクレイジーなものも作りたいね。

台湾では50席以上のイートインスペース

―アジアでも24時間営業?

できればそうしたいけど、ビジネスだからね。そのニーズがあるかどうかだね。実際、ユージーンの店は24時間じゃないんだ。小さい町だし、セキュリティの問題もあるからね。

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―アジアでもテイクアウト中心の小さな店舗?

それがうちのスタンダードなビジネスモデルだけど、それもマーケットのニーズ次第だし、ビジネスパートナーの希望にもよる。実際台湾では、50席以上のイートインスペースを設けるんだ。これは僕たちにとって新しい実験になるね。

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個人的にはテイクアウト中心のビジネスモデルがいいんだけどね。でも、お年寄りは座れないところ、長時間並ばないといけないところには来ないよね。これからは、そういうことも考えていかないとね。

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―アジアでのコンセプトは?

やっぱり、ポートランドと同じように楽しいお店にしたいね。クレイジーでクールなことをどんどんやっていきたい。ここでやってるEating Contestのようなことをアジアでもね。そうすることで、影響力のある人が「ブードゥーっていいね」って思う。そこからどんどん広がっていくと思うんだ。

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ブードゥー・ドーナツ特集はご覧のプロジェクト・チームでお送りします。

Fumiko:頼れる総監督。取りまとめ、写真撮影、記事執筆
Masaki:インタビュー、記事執筆
Mirei:ムービー制作、帰れま10 MC、記事執筆
Ryoma:企画書作成、記事編集
Tsubo:写真撮影、SNSプロモーション

Special thanks go to Tres, Cat Daddy, Sara, Kevin, and all the fabulous Voodoo staff. We appreciate your great help!

Voodoo Doughnut ONE(1号店)

place 22 SW 3rd Ave Portland, OR 97204

TEL: 503-241-4704
* イートインスペース無し。店外にいくつかテーブルあり。
* 駐車場なし
 

Voodoo Doughnut Too(2号店)

place1501 NE Davis St. Portland, OR 97232

TEL: 503-235-2666
* イートインスペースあり
* 専用駐車場あり

  

web WEBサイト

time 1号店、2号店ともに24時間営業

*ただしThanksgiving Day, Christmas Day, New Years Day, Groundhogs Dayのぞく
*会計は現金のみ

この他にユージーン(オレゴン州)、デンバー(コロラド州)にも店舗あり。
詳しくはWebサイトを確認してください

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