ものづくりは現場から。つくり手との距離が近い店『THE GOOD MOD』

DIY精神あふれる人たちが多く住むポートランドだからこそ、好きなものをただ買うだけでなく、作り手の現場も見てみたい。そんな思いから、今回雑誌などのポートランド特集でも必ずといっていいほど登場する家具屋「THE GOOD MOD」に行ってみた。なぜならここはショップと同フロアにWorkshop(作業場)を抱え、家具のみならずそのつくり手たちの息吹を感じることができる場所だからだ。

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場所はポートランドの顔、Powell’s Book Storeからもほど近いダウンタウンの一等地。
しかし大きな看板は出ておらず、お店らしさが全くと言っていいほどないため、入口を見つけるのがなかなか難しい。

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中に入ると古い雑居ビルのような廊下、奥には何やらレトロなエレベーターらしきものが見られる。これは扉を自分で開けるタイプ、おそらく年代物ものだろうか。

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奥には階段もある。そして少し暗い階段を上がって小さい入口を抜けると、そこには想像以上の大空間が現れる。シンプルな配置やディスプレイにもかかわらず、入った瞬間にセンスの良さを感じずにはいられない。本にも書いてあった通り家具好きには天国のような場所だ。

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THE GOOD MODは、オーナーのSpencer Staleyがミッドセンチュリーを中心とした家具の補修販売からスタート。その後スペンサー自らもデザインをし、徐々にオリジナル家具を増やしていった。現在は職人数名と、素晴らしい腕を持つマスターリフィニッシャー(家具修繕、仕上げを行なう熟練の職人)、そして6人の家具デザイナーを抱えている。

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ゆったりとした空間の中で、センスよく組み合わされた家具の配置は、ただ置いてあるようで実は計算されている。それは僕らの想像力を掻き立てるための余白を残しているようにさえ感じさせる。

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イームズチェアを中心にミッドセンチュリーの家具が並ぶ。どれもこれも手作り感があり、思わず触ってみたくなる。

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こちらは卓球台、当初は自分たちがプレイするためにつくった物だが、最近ではオフィスや店舗などからの発注もあるらしい。

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いよいよワークショップ内を案内してもらうことに。

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通常の工場や作業場で見られるような雑然とした感じはなく、ここもショップの一部かと錯覚するよな統一感のある空間が広がる。数人の職人が黙々と仕事をしている姿を見て、思わず何かを作ってみたくなる衝動に駆られるのはおそらく自然だろう。

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ここは木工場。ヘッドフォンをつけた若い職人が、黙々と椅子の背板部分にサンドペーパーをかけている、一つ一つ丁寧に。

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鉄工場では金物を叩く音が鳴り響く。叩きながら形を整えている様は、まるでモノと会話をしながら作り上げているようにも見える。

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ここファブリック加工場は先ほどとは打って変わって、とても明るい雰囲気。女性がいることがそうさせているのだろうか。楽しく会話しつつも、その手は常に次に来る動作がわかっているかのようで無駄がない。

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コンピュータ制御によるCNC加工機(切削や切断孔あけ加工が可能)やレーザー加工機、最近では3Dプリンタを使って、新しいアイデアを形にすることに挑戦している。

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作業効率の上でも整理整頓は大事なことだが、やはりきちんと整理された道具や材料を見ると、その作業場の人たちのものづくりに対する思いが量れるような気がする。

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DIYの盛んなポートランドの人たちは、単にものづくりが好きなだけでなく、手作りやオリジナルといった「モノが本来もつ価値」を愛している。それが如何に自分たちの人生を豊かにするのか、もしかしたら感覚的に理解しているのかもしれない。

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家具やインテリアが好きで、普通に見に来たり、買いに来たりしても十分堪能できる。ワークショップの中を見せてもらって、自分の中のDIYへの興味を刺激するのもいいかもしれない。つくり手との距離が近いから、手に入れたモノにも、より一層の愛着が沸く。そして気軽に彼らに会いにいけるのもポートランドらしくてなんかいい。とにかく、ポートランドのものづくりの現場が見たければ「THE GOOD MOD」。間違いなくここはマストだろう。

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THE GOOD MOD

place1313 W Burnside St, Fourth Floor, Portland, OR 97209

time7 days a week from 11AM – 6PM

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